使役動詞と文関係


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使役動詞と文関係原形不定詞を取ることができる動詞の1つに、make, have, letの3つの「使役動詞」があります。


原形不定詞とは平たく言えば、形が動詞の原形と同じものです。


例文で確認してみると、まずmakeは「目的語の意思を考慮せず、または意思に反して行為をさせる」です。

My parents made me go there alone against my will.
「両親は私の意思に反して私をそこに一人で行かせた。」

「人が何かをする状況を作り出す」というイメージ。


次にhaveは「目的語に権利上、立場上当然のことをさせる」です。

Because I didn’t like its color, I had the store clerk bring me another.
「それの色が気に食わなかったので、店員に別の物を持ってきてもらった。」

「状況を確保する」というイメージ。


この「have」は「get O to do」と書き換え可ですが、

I tried to get him to stop smoking, but he wouldn’t.
「私は彼に喫煙を止めさせようとしたが、彼はやめようとしなかった。」

のように目的語に働きかけを行い「状況を確保する」場合は、「get」の「手に入れる」のイメージから「get O to do」の形が好ましいようです。


最後にletは「目的語の意思のままにさせる」です。

Although my father had said “no” for many years, he finally let me marry her.
「父は長年許してはくれなかったが、結局私を彼女と結婚させてくれた。」


makeであればforce O to V、compel O to V、letであればallow O to doと意味が似ており書き換えることができますが、これらの表現は使役動詞ではないのでto Vの形を取る点に注意が必要です。

また使役動詞のうち、makeのみは受動態の形で用いることができますが、

I was made ( ) the room alone.
①enter
②to enter

「私は一人で部屋に入らされた。」

この場合、原形不定詞は取らず「to不定詞」を取ることがポイントです。

以上が使役動詞の主な使い方となっています。

しかしながら、この使役動詞の用法にばかり気が取られてしまうと以下のようなパターンに対応しづらくなります。

例えばmakeの場合であれば、

I had to shout to make myself ( ) in the noisy room.
①understand
②understood

「そのうるさい部屋で声を通すために、私は叫ばなければならなかった。」

( )にheardを入れることができるでしょうか。

makeが「make O p.p.」の形をとる場合の特徴に目的語にoneselfを取る事、また受験ではp.p.に入る過去分詞はunderstoodとheardの2つで

make oneself understoodで「意思を相手に伝える」
make oneself heard「相手に声を届ける」

の意味となることをおさえておけば多くの場合は事足ります。

しかしながらこれでは本質を理解したことにはなりません。

ではどう考えれば良いのかと言うと、「myself understood」部分のSV関係に注目すればいいわけです。

使役動詞の場合は「私は行く」で能動関係が成立しているので原形不定詞を、「myself understood」の形の場合は「私は理解される」の受動関係が成立するので過去分詞が入るわけです。

またhaveの場合も同様に、

①受動-依頼
I’ll have my broken bicycle repaired tomorrow.
「明日、壊れた自転車を直してもらうつもりです。」

②受動-被害
The train was so packed that I had my foot stepped on many times.
「電車はとても混雑しており、何度も足を踏まれた。」

③完了
I have her new address written down, so I will write to her.
「彼女の新しい住所を書きとめてあるので、私は彼女に手紙を書くつもりです。」

といった、「have O p.p.」の形を取る場合がありますが、目的語と続く準動詞の文関係を考えれば適切な形を選択することができます。


過去分詞と言えば「受動」のイメージが強いかもしれませんが、「完了」の意味があることにも注意して下さい。
また、受動のうち主語の意思が関係ある場合は「依頼」の意味に、主語の意思が関係ない場合は「被害」の意味になります。


haveの代用として口語的ではありますがgetを使う事も可能です。
ただし、haveとgetそれぞれに好まれる場合があり、例えば被害の意味であればgetの場合は「手に入れる」というイメージから被害の責任が主語にある場合、haveの場合は被害の責任が主語にはない場合となります。よって上記した文ではhaveが適当となります。


こういったことを理解した上で、原形不定詞が入る場合(すなわち使役動詞の場合)はOに人や動物が入りやすく(「使役」は「意思があるものにさせる」ですね)、過去分詞が入る場合はOに物が入りやすいということを頭に入れておけば問題を解く速さも上がっていくかもしれません。

またhaveやgetは現在分詞を取ることもあります。


I can’t have my son behaving like that.
「私は息子があんな風に振舞うのを我慢できない。」

My father helped me get the old machine running.
「父はその古い機械を動かし始めるのを手伝ってくれた。」


この形でhaveは状態の持続を、getは状態の開始段階の成立を表すものとなっています(setやstartも同じような意味を表すことがあります)。


 

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